神田内科クリニック

川嶋 聡 先生
内科 / 糖尿内科
取材日:2017年12月07日
地下鉄御堂筋線「西田辺」からすぐの糖尿病内科・内科「神田内科クリニック」

プロフィール

川嶋 聡 (かわしま さとし) 先生
経歴
2001年3月 信州大学医学部医学科 卒業
2001年5月 大阪大学 第一内科 糖尿病・膵臓研究室
(現内分泌代謝内科) 入局
大阪大学医学部附属病院 研修医
2002年6月 大阪府立病院(現大阪急性期・総合医療センター)研修医
2003年6月 大阪府立急性期・総合医療センター(現大阪急性期・総合医
療センター) 消化器・代謝内科(現糖尿病・代謝内科)レ
ジデント
2006年5月 大阪大学医学部内分泌・代謝内科 研究生
2007年4月 大阪大学医学部医学系研究科 内分泌代謝内科学 博士課程  入学
2011年3月 大阪大学医学部医学系研究科 内分泌代謝内科学 博士課程  卒業
2011年4月 神田内科クリニック勤務(現職)

資格・所属学会
日本内科学会 (認定医)
日本糖尿病学会 (専門医)
趣味
1年ほど前からランニングを始めています。来年3月に初めてのフルマラソン挑戦の予定です。
今回は阿倍野区で1型糖尿病に力を入れておられる「神田内科クリニック」の、川嶋聡先生にお話を伺いました。

患者の方に向けてメッセージをお願いします

糖尿病の特徴のひとつは慢性疾患であることです。糖尿病治療はよくマラソンに例えられますが、100kmを走るようなウルトラマラソンにでもゴールはあるわけで、ここまで良くなったら治療は終了、というような明確なゴールを設定することができないことが、治療を続ける患者さんにとって、大きな心理的な負担になってしまうことがあります。
 もうひとつの特徴は、食事の量や内容、運動の量などと密接に関わることです。ゆえに生活習慣病と呼ばれることがありますが、これはあくまで生活習慣と関係する疾患という意味で、生活習慣が悪い人がなる病気、という意味ではありません。「甘いものを減らしましょう」「運動を増やしましょう」「体重を減らしましょう」何でも口で言うのは簡単ですが、実践すること、さらにそれを継続することはとても大変です。われわれ医療提供者はしばしば杓子定規な指導を行うことで、患者さんの精神的な負担を増やしてしまいます。
 生活習慣を見直し、改善すべきことを実践していくこと、またそれを長く続けていこうとする中では、思ったようにはいかないこともよくあります。糖尿病専門のクリニックとして、スタッフ一同、治療を続けることの大変さを常に考えながら、糖尿病とつきあっていくことのお手伝いができればと考えております。

ドクターになったエピソードや開業するに至った思いを教えて下さい

私は13歳のときに1型糖尿病を発症し、そのことをきっかけに医師となることを志しました。専門を何にするか、卒業時には迷うこともありましたが、同じ1型糖尿病を持つドクターの勧めもあり糖尿病を専門としました。
 開業のきっかけは、当院の前院長 神田 勤 先生から、糖尿病の専門家としてこの地で糖尿病の診療を続けて欲しい、という大変ありがたいお言葉をいただいたことです。

信条や座右の銘など、またそれにまつわる想いがございましたら、教えてください。

I’m a pessimist because of intelligence, but an optimist because of will. 私は知性においては悲観主義だが、 意志においては楽観主義だ。

病院・クリニックの特徴を教えてください。

経験豊富なスタッフによる、糖尿病診療チームとしての専門的な医療を提供します。
当院では糖尿病専門医と糖尿病療養指導士、管理栄養士からなるチームによる診療を行っております。みな経験豊富で、食事・運動療法を続けていくことの大変さもよくわかっております。医師に直接にはお話や相談しにくいようなことを、コメディカルスタッフを介して相談していただけることもあります。

外来でのインスリン・血糖自己測定の導入が可能です
インスリン治療は最後の手段というイメージがありますが、実際は高血糖から来る膵臓への負担をとる体に優しい治療です。血糖自己測定もあわせて始めていただくことで、多くの患者さんの血糖コントロールが改善しています。

先進糖尿病治療機器を積極的に取り扱っています。
インスリンポンプ(CSII)、持続グルコースモニタリングシステム機能付きインスリンポンプ(SAP)、フラッシュグルコースモニタリングシステム(FGM)など、先進的な糖尿病治療機器を積極的に導入し、診療を行っております。

推薦ドクターの声

糖尿病・代謝内科 宮田クリニック 宮田 哲 先生

川嶋先生は、1型糖尿病の先進医療を含めて、糖尿病診療に大変造詣が深い先生です。それは、糖尿病の研究でも優秀なご業績を挙げられた経験に基づいておられると思います。しかも、優しいお人柄で、親身になってお話を聴いて下さいますので、安心かつ信頼して受診できるクリニックです。


地域医療サポーター 松谷 麻里子
川嶋先生は、ご自身が13歳の時に、1型糖尿病を発症され、医師への道を志されました。
当時は今のような、不自由の少ない治療はまだ普及しておらず、運動や食事を制限し、インスリン注射を打つ治療は、かなりのご苦労があったようです。
近年、生活にあわせてインスリンの量を変えるインスリンポンプ治療なども、取り入れられるようになり、糖尿病の患者様にとってはかなり暮らしやすくなってきているということです。
とはいっても、海外に比べると、日本は1型糖尿病の患者数が少なく、海外で新しい治療機器が出ても、なかなか日本に入るまでに時間がかかるそうです。
川嶋先生は良さそうな治療機器が出たら、積極的にご自身で体感され、患者様の為に、常に最新の治療を提供できるように努力をされています。
ご自身が罹患されたからこそ患者様の求めていることや、悩みを理解して差し上げることができるのでしょう。
「常に目の前の患者様、お一人お一人にベストをつくす」をモットーとされている川嶋先生は、治療技術だけでなく、患者様の気持ちに寄り添うことのできる、優しく誠実なお人柄の先生です。
こんな先生に診ていただける患者様は幸せだと思います。