水野クリニック

水野 宅郎 先生
内科 / 小児科 / 循環器内科 / 胃腸内科
取材日:2022年10月12日
河内長野の内科、循環器内科、小児科、胃腸内科「水野クリニック」

プロフィール

水野 宅郎 (みずの たくろう) 先生
経歴
2008年3月 金沢医科大学医学部
2010年 金沢医科大学氷見市民病院にて初期研修修了
2013年 金沢医科大学氷見市民病院循環器内科助教
2014年 金沢医科大学大学院博士課程修了
現在に至る
資格・所属学会
日本内科学会認定 総合内科専門医
日本循環器学会認定 循環器専門医
趣味
趣味はスノーボードとマラソンと筋トレです.基本的に体を動かすことが好きで近くの公園でも暇があったら懸垂をしています.

今回は河内長野の「頼れる街のお兄ちゃん」を目指す水野クリニックの院長、水野宅郎先生にお話しを伺いました。

患者の方に向けてメッセージをお願いします

私は富山県で循環器内科医として10年働いていました。心臓を扱う科であるため朝から晩まで病院で働き、夜11時頃から居酒屋へ行くという生活続けていました。そのため30代のころは体重が70㎏程度あり、腹囲85㎝、高脂血症、高血圧症とメタボリックシンドロームと言われる状態でした。今思えばメタボリックシンドロームの医師がメタボリックシンドロームの患者に生活習慣を変えるよう指導していたわけですから面白い診察風景です。長男が生まれたとき記念にマラソンに挑戦し走り出したことがダイエットを始めるきっかけとなりました。その長男も2019年には7歳になりホノルルマラソンを一緒に走ることができるようになり、親子でホノルルマラソンを完走することができました。休日には長男とジョギングすることもあり40代の今でも体脂肪率11〜12%程度を維持することができています。
その後世界的にコロナが流行しマラソン大会など人が集まる催しは開催することがなくなり、みんなでワイワイ集まって体を動かすことがなくなりつつありましたがコロナも終息が見えてきてほとんどの人たちがゆっくりと日常を取り戻しつつあります.最近は地域の陸上イベントなども開催されてきていますのでみんなが集まってワイワイと体を動かす機会を全力で応援していきたいと思います.

信条や座右の銘など、またそれにまつわる想いがございましたら、教えてください。

「患者のニーズに応える」がモットーです.医療はサービス業、ただ単に医療を提供するのではなく、あくまで患者のニーズに対して必要な医療を提供するよう職員にはクリニックでは口を酸っぱくして言ってます.
コロナ禍で最後は病院ではなく自宅を希望される患者様も増えており当院での看取り件数も増えています. 病院のままの治療を希望される方やせっかく自宅に帰ったのだからと少し緩めた治療を希望する方など様々です.命を伸ばすだけが治療ではなく患者さんらしい治療を受けてもらえるようにスタッフの全ての耳を患者さんのニーズを聞き出すことに使うようにしています.「卓球大会をしたい!」「壁に飾ってある凧が本当に飛ぶのか試してみたい!」「バイクに乗って風を感じたい」などちょっとした希望に応えるため、コロナ禍にスタッフ30人位でイレウス管を入れた患者と卓球大会をしたり、末期癌の患者と凧上げをしたりしています.

病院・クリニックの特徴を教えてください。

ニーズに応えるのが得意です
当院では患者の希望を叶えるのは簡単、患者の希望を聞き出す方が何倍も難しいとスタッフみんなが認識しています.そのため末期の患者さんを受け持つ際は介入初期から他職種で連携し繰り返し会議を行います.また家族やデイサービスの友達などにも聞き取り調査に行かせてもらいサプライズイベントなども企画しています.医療というよりは患者様を喜ばせたい笑わせたいという大阪のサービス業です.

コロナに強い
当院は患者さんの一声から手作りで始めた発熱外来ですが、コロナ診察患者数3000人以上、ワクチン2万回以上と地域のコロナ診療の拠点としてやっております.大阪府のクラスター対策チームにも入っているので施設クラスターにも応援に駆けつけます.この前は救急搬送できず救急車内で数時間待機させられている患者のもとへ往診へ行きました.その救急車は消防署に待機していたので消防署へ往診へ行く開業医は少ないと思います.患者さんが困っていればどこへでも駆けつけます.

内服薬よりも運動が好き
肥満や生活習慣病でお困りの患者さんはスポーツドクターでもある院長が一緒に運動しダイエットを指導します.院長の体脂肪率は11%です.


推薦ドクターの声

よしき往診クリニック 守上 佳樹 先生

水野先生は大学時代からの友人ですが、開業されてからも誰よりも率先して動き、最後まで頼りになる開業医さんとして、河内長野のおすすめ先生筆頭のお一人です。
困っている人を、見過ごす事が出来ず、悩んでいらっしゃるお姿を見ると、自分も大きな病気になった時にかかりつけの先生として、まず相談したいな、、と思います!

地域医療サポーター 松谷 麻里子
水野先生は河内長野市で地域に密着した医療を提供されています。
在宅にも力を入れられており、最近のコロナ禍で、病院では家族に会えない末期がん患者さんが、「最期を自宅で迎えたい」と希望されるケースが多く、看取りをする機会が増えたそうです。
「医療はサービス業」と仰る水野先生は、医師が一方的に必要な医療を決めるのではなく、患者さんのニーズに対して必要な医療を提供することが何より重要だと考えられています。
患者さんと家族のニーズを聴き取り、治療方針を決めるのはもちろん、最後にこんなことがしたい、あんなことがしたいという夢をかなえるお手伝いもされているそうです。
「最後に孫の顔が見たい」「最後に大好物の焼肉が食べたい」と夢は様々ですが、どうやったら叶えてあげれるのか、スタッフと真剣に会議をされるのだそうです。
患者さんや家族に「ありがとう」と言ってもらえるのが何よりのやりがいだそうです。

水野先生は私が「ドクター」と聞いてイメージする人とはほど遠く、なぜそこまでするのかとても疑問でした。
そこで先生が出演されたドキュメンタリー番組(2022.1 読売テレビ放送)を見せていただくことにしました。
そこには患者さんと笑う先生の優しい姿がありました。
患者さんを笑顔にさせるのが何よりの楽しみのようです。
また、順風満帆にここまで来られた訳ではないこともわかりました。
少年時代には孤独を感じたことや回り道をしてしまったこともあったようです。
そんな水野先生の過去が他人を思いやる温かいお人柄を作っていると感じました。
今後の展望をお聞きしたところ「在宅医療では、まだ100点は採っていない。もっと早くに患者さんの心に入りニーズを引き出したい。他の専門職とも提携して多様なニーズに答えたい。困った時に頼れる町の便利屋さんを目指したい。」とまだまだ満足されていない様子です。
水野先生のような温かい先生が近くにおられる河内長野の市民が羨ましく感じられました。