よしき往診クリニック

守上 佳樹 先生
内科 / 小児科 / 外科 / 整形外科 / 呼吸器内科 / 循環器内科
取材日:2022年08月22日
KISA2隊(きさつたい)率いる守上先生のクリニック「よしき往診クリニック」

プロフィール

守上 佳樹 (もりかみ よしき) 先生
経歴
私立六甲高等学校卒業(55期)
2002年 広島大学学校教育学部卒業
2008年 金沢医科大学卒業
2008年 京都大学医学部付属病院老年内科入局
2009年 公立豊岡病院研修
2010年 三菱京都病院総合内科(6年勤務)
2017年 医療法人双樹会 よしき往診クリニック開業

・日本内科学会認定医
・日本老年医師学会認定 老年病専門医・指導医
・京都府西京警察署警察医
・京都府医師会若手医療ビジョン委員・地域ケア委員
・西京区介護認定審査会委員
・「all西京栄養を考える会」顧問
資格・所属学会
日本老年医学会認定 老年病専門医
趣味
漫画とゲームが趣味です。
今回は京都で在宅医療を提供されている「よしき往診クリニック」の守上佳樹先生にインタビューをさせていただきました。
守上先生はコロナ往診チーム「KISA2隊(きさったい)」の生みの親で、情熱大陸の取材を受けるなどとてもご多忙な先生です。

患者の方に向けてメッセージをお願いします

よしき往診クリニック(YOC)院長の守上佳樹と申します。

我々の組織は京都市西京区の西京医師会に所属し、同地域を中心に、機関病院、大学病院、クリニック、地域包括センター、ケアマネージャー、訪問看護ステーション、薬局、リハビリテーション、デイサービスなどの医療、介護に関わる全ての業種と連携して24時間365日、全疾患対応型の在宅医療施設として稼働しております。


日本では世界に先駆けて超高齢化社会を迎え、「多死社会」をキーワードに、より一層の多様性と対応性の高い医療ケアシステムが求められています。
多職種による地域包括ケアシステムにおいては、医師は単なる知識や技術の提供者として機能するのではなく、プロジェクト全体に対しての強い気持ちを表し、リーダーシップを発揮し続ける事が必要となってきます。

老年内科の指導医としての知識だけではなく、垣根のない人間関係にこだわりぬき、穏やかな日常を送り続けられるようにスタッフ一同全力を尽くします。
時代の変遷の中で、現場第一で優秀なスタッフと一緒に地域医療に貢献できる事は大変な喜びであり、皆さんと同じ時代を生きる1人の人間としても、皆さんとお会いできる事を楽しみにしております。

ドクターになったエピソードや開業するに至った思いを教えて下さい

毎晩遅くまで患者さんのために尽くしていた父親の影響を色濃く受けました。

信条や座右の銘など、またそれにまつわる想いがございましたら、教えてください。

正義とは何か?
何が正しくて何が悪いことなのか、何がビジネスで何が医療なのか、忙しい毎日のなかでわからなくなってくることが多い中、常に中心の根幹となる正義に対する問いかけを持って生きていきたいと思っています。

病院・クリニックの特徴を教えてください。

①近隣の在宅医療を、必要とする個人居宅患者様に対して、「断らない事」が当たり前でもあり、最大の強みです。

②常勤、非常勤会わせて若手医師群20人以上での、単一クリニックとしては極めて珍しいチームです。

③全疾患対応型、24時間、365日のシステム対応


推薦ドクターの声

あわざこどもクリニック 田中 篤志 先生

守上先生とは三菱京都病院での勤務医時代に、診療科は違えど苦楽を共にしてきた仲間。その熱い志にいつも身近に触れてきましたが、その思いをかたちにされたのが「よしき往診クリニック」です。また、守上先生らが中心となり結成されたKISA2隊は、コロナ禍における在宅医療の重要性を広く知らしめる力となり、報道機関にも数多く取り上げられています。


地域医療サポーター 松谷 麻里子
守上先生は大阪で開業されている守上賢策先生のご長男としてこの世に生を受けました。
幼い頃から毎晩遅くまで患者さんのために尽くしていたお父様の背中を見て育ち、自然と医師の道を志されました。
お父様のクリニックを継ぐという選択肢もあったもののお父様を超えたいという想いから独自の道を歩む選択をされました。
勤務医時代にご自宅で患者さんが亡くなり警察沙汰になる現実を何度も目の当たりにした守上先生は、地域に在宅医療を浸透させることができれば、誰もが大切な家族を穏やかに看取ることができるのではないかと考え、今のクリニックの開業を決意されたそうです。
そんな中コロナ禍が全国に猛威を振るい始めました。
医療現場は崩壊しかかり、自宅療養を指示されたのにもかかわらず自宅で命を落とす人々。そんな状況を見かねて守上先生は自分が何かしなければならないとKISA2隊(きさつたい)を立ち上げました。アニメ好きの守上先生が鬼滅の刃の鬼殺隊にあやかって命名したものです。
医師会や行政と連携し24時間体制でコロナ患者の自宅にかけつける。
当時はコロナウイルスの正体がわからず、自分たちの感染のリスクもある中での決断でした。
守上先生の呼びかけで仲間が集まり、関西から発足したプロジェクトは感銘を受けた全国の仲間が集まり、今では全国に広がっています。
その様子は情熱大陸で2年連続で放送されました。

守上先生とのインタビューを終えて・・

とても個性的で面白い先生ですが、とにかく行動力があり、独特な感性で運を引き寄せる力のある人といった印象です。
そんな先生に今後の展望を聞いてみました。
「小児科在宅、精神科在宅、自由診療在宅、へき地在宅などもっと在宅医療の幅を広げていきたい。プライベートでは友達100人欲しいな。」
24時間体制でお忙しいなか、テレビ出演などこなされていますからプライベートはなかなかないでしょうね。
いつ寝ているのかと尋ねると一日2時間で全然大丈夫だということです。
本当にパワフルで元気がもらえる先生です。